ATC DREAMCORE
// PROLOGUE
これは、存在しない階の話です。
ATCの建築を、そのまま遊べる場所にする提案です。
背景の吹き抜けは、このページの中で動いている3Dです。アプリを入れなくても、スマートフォンのブラウザで表示できます。
この資料でご判断いただきたいのは、小さな試作の承認です
- お願い
- ATCの空間を1つ3Dにして、ブラウザで遊べる試作を作ること
- 期間
- Phase 0(3〜5日)とPhase 1(1〜2週間)
- 体制
- 社内で開発します。大きな外部発注はありません
- 公開
- 試作は社内だけで確認します。一般公開は結果を見てから判断します
- 今回は含まない
- 公開版、館内のQR、Robloxへの展開
ここから先は、なぜこの順番で進めるのかをご説明します。
ATCはすでに舞台です
赤い構造壁、黄色いエレベーターシャフト、青い連絡橋、吹き抜けを渡る通路。ATCの建築は、いま若い層が探している風景とそのまま重なります。
多くの施設は、この風景を一からつくらなければなりません。ATCはすでに持っています。
セットも照明も要りません。建物が、すでに舞台です。
REAL ATC / ATRIUM
言葉は古びます。建物は古びません。
「ドリームコア」という言葉は、いずれ勢いを失います。その言葉が指している欲求は、もっと長く続きます。ノスタルジー、静かな時間の建築、異変を探す遊びです。
だからATCは、同じ建築を別の名前で出し続けられます。平成レトロ、Backrooms、Frutiger Aero、Y2K。ラベルが変わっても、撮る場所は変わりません。
長期のブランド名を「ATC DREAMCORE」に固定しないことをお勧めします。上位の名前は広めに取り、キャンペーン名だけを時代に合わせて入れ替えます。2026年はドリームコア、2027年はFLOOR 11.5、2028年は平成の記憶。建物とアセットは同じままです。
11F の通路。夢で見たような景色
DETAIL
上位の名前には、いくつか候補があります。以下は候補であり、推奨案ではありません。この場で決める必要もありません。
- ATC Strange Spaces
- ATC Another Side
- ATC Memory Project
- ATC After Hours
- ATC Unreal
- ATC Lost Spaces
- ATC Between Worlds
- ATC Dream Architecture
短いゲームが、現実の場所へ人を動かしています
異変を探すゲーム、街を歩く謎解き、SNSで見た場所への来訪。建築を遊びに変える市場も、それに応えて動く人も、すでにあります。
この1年で、流れは商業施設まで届きました
ネットの美学が、映画館、駅、百貨店、商業施設へと場所を移しています。ATCもすでにこの流れの中にいます。関心が高いいまのうちに動く価値があります。
- 京都高島屋S.C. T8が『8番出口』とコラボ館内で異変ラリーを実施
- 平成レトロの認知率 90.1%13〜39歳女性への調査
- ATC公式TikTokがドリームコアの動画を公開7月下旬から
- ATC公式サイトにドリームコアの記事日本語・英語・中国語
- NHK Eテレの番組でATCが紹介される社内共有のスクリーンショットによる。公式の番組ページは未確認
- 『バックルームズ』日本公開初週末の動員 約163,000人
- 『8番出口』累計300万本を突破全世界
- 池袋サンシャインシティで Q LIMINAL反復する通路と大量のQR
- 渋谷ヒカリエで「ドリ〜ムコア展」9月23日まで、入場1,000円
- ATCの番です建物は、もうあります
ATCの投稿には、すでに反応があります
7月下旬からATC公式TikTokで公開しているドリームコアの動画です。4本の保存数は96〜209件でした。保存は、あとで見返したい人が押すボタンです。
- 「公式がこの編集をするのは最高すぎる」
- 「遊びマーレあった場所だった気がする 懐かしいなぁ…」
- 「楽しいよー子供の頃から行ってる!」
数値は2026年8月31日時点の画面記録です。コメントは原文のまま引用し、アカウント名は伏せています。
商業施設での前例があります
京都高島屋S.C. T8は2025年、『8番出口』とのコラボを館内で実施しました。異変ラリー、差し替えたサイン、フォトスポット、映画チケットと連動した特典。施設そのものが体験の一部になりました。
『バックルームズ』の日本キャンペーンも同じ材料を使っています。池袋サンシャインシティの Q LIMINAL は、蛍光灯と反復する通路に大量のQRを置きました。アプリ不要のWebARも公開されています。ブラウザで動かすのは妥協ではなく、手間を減らして共有されやすくするための選択です。
「—」は、出典で確認できなかった項目です。実施していないという意味ではありません。
5〜8分で終わる、ブラウザの体験です
仮タイトルは ATC DREAMCORE // PROLOGUE です。QRを読むとすぐに始まる、一人称で歩く短いブラウザ体験です。インストールもログインも要りません。
舞台はアトリウム、青い連絡橋、エレベーターと通路、最後の「記憶の部屋」の4つです。規模は意図して小さくしています。最初に確かめたいのは、ATCの建築が遊べる体験として成り立つかどうか、その1点です。
- QRを読むインストールもログインも不要
- 歩いて見回すスマホのタッチで操作
- 異変に気づくサインや照明の小さな変化
- 共有画像を受け取る次の人を呼ぶ1枚
画面はイメージです。背景に実際のATCの写真を使っています。
SPEC
- 長さ
- 5〜8分
- 舞台
- アトリウム/青い連絡橋/エレベーターと通路/記憶の部屋(全4エリア)
- 操作
- 一人称視点で歩く・見回す(PCとスマホのタッチに対応)
- 出力
- クリア後に共有できる画像1枚
3Dでなければ、失われるものがあります
この建物の強みは、規模と空間が生む不思議な感覚です。
何層も下を覗き込む感覚。巨大な吹き抜けに架かる橋。振り向くと同じ形が続いている景色。赤から黄、黄から青へ移っていく移動。巨大な構造の中で、自分が小さく感じられる瞬間。
2Dの絵にすると、この部分がほとんど残りません。写真1枚では「小さい」という感覚が出ません。だから3Dで作ります。
写真をもとに軽い3Dを起こし、ブラウザで動かします。アプリストアを通さないので、更新はATCが自分で行えます。
DETAIL
技術構成は次の順で考えています。参考写真と映像 → Blender → 軽量化した GLB / glTF → React + React Three Fiber → モバイルブラウザ/PWA。
React Three Fiber を選ぶ理由は次のとおりです。既存のReactの知見がそのまま使えること。ブラウザで動くこと。UIと計測を組み込みやすいこと。アプリストアの審査がないこと。URLとQRをそのまま共有に使えること。そして、更新の主導権がATC側に残ることです。
3D側の作りは、GLB / glTF、KTX2で圧縮したテクスチャ、焼き込んだ照明、単純なコリジョンです。モバイルでの軽さを優先します。
ATCを全部つくる必要はありません
デジタルツインは不要です。組み替えられる部品を作ります。
この建物は、もともと赤い壁、黄色い柱、青い橋、白いバルコニーといった同じ要素の繰り返しでできています。
一度モデル化すれば、新しい場所は組み立てるだけで増やせます。TikTok用のCG映像、告知ビジュアル、イベント映像、将来のARやRoblox。すべて同じ部品から出せます。
つまり今回の投資対象は、1本のゲームではありません。ATCの3Dアセットライブラリです。キャンペーンを重ねるほど、1本あたりの制作費は下がります。
DETAIL
同じ部品を回せる先を、もう少し細かく並べます。ブラウザゲーム、TikTok向けのレンダー、Instagramのリール、Roblox、告知画像、ARの実験、イベント会場のスクリーン、バーチャル撮影、取材用ビジュアル、将来のインタラクティブ設置。
つくる単位も、そのまま流用の単位になります。赤い壁(窓ありA/窓ありB)、黄色いエレベーター柱、青橋(短/長)、白いバルコニー、ガラスの手すり、エスカレーター、通路、シャッター、天井梁、床タイル、サイン。
目指すのは、少し間違ったATCです
フォトリアルは目的ではありません。完全に再現しようとすると、費用と処理の重さだけが増えます。
狙うのは、90年代後半からPS2の頃の3Dに近い、夢の中のようなリアリティです。形はATCだと分かり、細部は省きます。照明は焼き込み、テクスチャは少しぼんやりさせます。
プレイヤーに持ってほしい感想は1つです。「ATCだと分かる。でも何かが違う。」
どの質感にするかは社内で決めず、Phase 0で既存のフォロワーに聞きます。このスライダーは、その質問をそのまま再現したものです。
「ATCをゲームにしたら、どの雰囲気が一番好き?」
A リアル寄り実在する3空間から、3つの遊びを作れます
建物を新しく考え出す必要はありません。写真にある通路、縦の吹き抜け、静かな一室を、そのままゲームの核にします。
A / FLOOR 11.5異変を見つける
同じ通路を歩き、サインや照明の変化を見抜く。
B / VERTICAL CITY上へ進む
エレベーターと階段を使い、失われた階を探す。
C / MEMORY ROOM記憶を集める
光、音、落とし物を集めて、部屋の記憶を戻す。
オンラインの発見を、ATCへの来館につなげます
SNSで知り、ブラウザで遊び、来館して館内のQRで続きを開く。この流れを一本につなげます。
- 01 / SNSSNSで知る短い動画で、ATCの風景に出会う
- 02 / WEB GAMEブラウザで遊ぶゲームの中で記憶ノードを見つける
- 03 / QR来館して続きを開く館内のQRで、限定の章が開く
- 04 / REWARD特典を受け取るバッジ、画像、LINE特典
- 05 / SHARE共有する撮った画像が、次のプレイヤーを呼ぶ
開発そのものが、コンテンツ制作になります
45〜90秒ごとに、切り取って共有できる出来事を置きます。1つの異変が1本のクリップになり、考察が生まれ、新しいプレイヤーと来館につながります。
- REAL ATC実在の建築実在する通路や吹き抜けを、そのままゲームの舞台にします。
- WEB GAMEブラウザで遊ぶ5〜8分の短い体験です。インストールは要りません。
- CLIP動画になる45〜90秒ごとに、切り取って共有できる出来事を置きます。
- TIKTOK考察が広がる見た人が「ここはどこか」を探し始めます。
- NEW PLAYER次の人が遊ぶ動画を見た人が、ゲームを始めます。
- VISIT来館する館内のQRで、続きの章が開きます。
- UGC撮って共有する来館者の写真や動画が、次の入口になります。
一周するたびに、ATCを知る人と素材が増えていきます。
売上はKPIにしません
ゲームは無料で構いません。社内で作れるので、価値は別のところで測ります。見るのは、遊ばれたか、共有されたか、来館につながったかです。
PRIMARY / BRAND
- 起動数
- 完了率・平均プレイ時間
- シェア数・UGCのクリップ数
- LINEの友だち追加
- 館内QRのスキャン数
- デジタルから来館に移った人数
あわせて、ATCや各ゾーンの検索数、取材、クリエイターの来訪も記録します。
SECONDARY / COMMERCIAL
- テナントのクーポン利用
- 体験後の飲食
- イベント参加
- 夜間の来館
LATER / REVENUE
- 夜のATCを使う有料版
- 記憶カードやポスターの物販
- 章クリアでのテナント特典
- スポンサー章(条件が合う場合)
初版には入れません。遊ばれ方が分かってから付けます。
進め方は5段階。今回お願いするのは最初の2段階です
各段階の終わりに、続けるかどうかを判断します。Phase 1の時点では、まだ一般には何も公開していません。止めても、外に対して失うものはありません。
HOW IT IS BUILT
作り方は3工程です。写真からBlenderで、ATCらしい壁・通路・階段・シャフトを軽量な3D部品にします。それをThree.js(React Three Fiber)で、スマホで歩ける体験にします。最後に館内QR、LINE、来館特典をつなぎます。
Robloxは2025年第3四半期に関する発表で、1億5,100万人を超える利用者に触れています。規模は魅力です。ただし最初の製品にはしません。ブラウザで反応を見たあと、遊びとして成立する形で入ります。
言葉が廃れても、残るものがあります
心配なのは「ドリームコア」という言葉が飽きられることです。対策は、仕組みをその言葉に結びつけないことです。
生成AIの画像は、色も音もVHSの質感も真似できます。真似できないのは、実際の建物、吹き抜けに架かる橋、見覚えのあるシャフト、海に面した大阪の公共空間、そして来館者の実際の記憶です。
持ち続けられる資産は「ドリームコア」ではありません。現実にあるのに現実とは思えない建築、ATCそのものです。
想定されるご懸念にお答えします
流行が終わったらどうなりますか
費用はどのくらいかかりますか
来館者やテナントに影響はありますか
「廃墟」「誰もいない場所」と受け取られませんか
なぜアプリではなくブラウザなのですか
お願いしたいのは、5つの承認です
大きなゲームの承認ではありません。小さな実験の承認です。
- ATCの3D空間を1つ作ること
- SNSで質感を検証すること
- ブラウザのプロトタイプを作ること
- 反応を計測すること
- 館内QRやRobloxへの展開は、その結果を見てから判断すること
開発は社内で回せます。アプリも、大きな外部発注もありません。既存のフォロワーが、すぐに答えをくれます。そしてドリームコアの扱いが変わっても、作ったアセットは残ります。この企画が拠って立つのは流行ではなく、ATCの建築です。
ATC / THE BUILDING IS THE ASSETドリームコアは入口。
ATCそのものがブランド資産。
ONE LAST THINGこのページにも、異変が1つありました。お気づきでしたか。
「言葉は古びます」の章にある写真の説明です。最初は「11F の通路」でしたが、後半まで読み進めてから戻ると「11.5F」に変わります。気づいた人ほど、誰かに話したくなります。この体験の核は、その仕組みにあります。